《LGBTQ+の理解を深める》セクシュアリティの構成要素 1/4 【生物学的性】〔体の性〕の解説

LGBTQ+

・この項では「生物学的性(biological sex / バイオロジカル セックス)」〔体の性〕の解説をしていきます。

セクシュアリティの構成要素

アメリカ心理学会(APA)では現在『セクシュアリティ/sexuality』の構成要素は4つとなっています。

  1. 生物学的性(biological sex)
    日本では〔体の性〕と併記されています。
  2. 性自認(gender identity)
    日本では一般的に〔心の性〕と併記されています。
  3. 性的指向(sexual orientation)
    日本では一般的に〔好きになる性〕と併記されています。
  4. ジェンダー役割(gender role)
    ※日本での一般的なセクシュアリティの構成要素は「性表現」となっています。

※ 4つ目のジェンダー役割については日本では「性表現」となっているものが一般的ですが、ジェンダー役割が性表現と訳されたのか、性表現が日本独自の解釈なのかは文献を探しましたが見つかりませんでした。
ジェンダー役割については、宗教・文化・社会・国・地域によって大きく変わるので、性表現が日本独自にローカライズされたものなのか判断が付きません?わかる方で教えていただける方がいらっしゃれば嬉しいです。
(↓にTwitterあります。)

生物学的性(biological sex)〔体の性〕

体の性は、生物学上の性(SEX)です。

生物学上では「遺伝子」「体の機能」「生殖機能(生殖器)」などで男女が分類されます。

戸籍上の性別は体の性で決まっています。

体の性の分類と呼称

英語表記

男性女性
malefemale
この表記はパスポートなどで使用されています。この表記についても少々物議がありますが例として挙げています。

実際は、男性女性という性の他に「遺伝子」「身体的機能・特徴」「生殖機能・生殖器」において男性・女性と明確に分類できない「【DSD】(disorders of sex development)/ 性分化疾患」の方がいます。

DSDも多種多様です。DSDでは、男性・女性との分類が困難な場合があります。その場合には本人の認識・自認になるようです。

昔はDSDの方を「インターセックス/intersex」と呼称していましたが、蔑称的なニュアンスも含まれるため現在はあまり使われなくなり、「DSD」という呼称に移行しつつあります。

まとめ

体の性は、もともとが『生物学的な、性二元制(性は男性・女性という2つしかない概念)』からきていますし、性二元制の概念は「意識しないほど」すでに浸透しきっているので、多くの説明は必要ないと思います。

しかしながら、生物学的な性も「男性」「女性」だけではなく、厳密に「男性」「女性」と分類できない「DSD」の方もいらっしゃいます。

DSDの方はごく少数で、人口的に頻度の高いものは1%程度は存在していると言われていたり、性判別困難な症例だと2000人に1人とか5000人に1人とか言われていて、発生頻度や程度などにより統計にばらつきがあります。

割合はどうであれ、少なすぎるがゆえに生物学的性(別)に表記されない事があります。
生物学的性も「男性」「女性」だけではなく「DSD」も「ある(いる)」のを「知る」ことで、セクシュアリティの理解がより進むのではないかと考えます。

Akabeko3

別記事:【セクシュアリティ】 とは
この記事:セクシュアリティの構成要素 1【生物学的性】
別記事:セクシュアリティの構成要素 2【性自認】
別記事:セクシュアリティの構成要素 3【性的指向】
別記事:セクシュアリティの構成要素 4【性表現】【ジェンダー役割】

追伸

  • 「説明が間違ってるよー」
  • 「ここもうちょっと説明が足りない」
  • 「誤認あるよー」
  • 「解釈が違っている」等

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