・この項では「性表現(gender expression / ジェンダーエクスプレッション)」「ジェンダー役割(gender role / ジェンダーロール)」の解説をしていきます。
セクシュアリティの構成要素
アメリカ心理学会(APA)では現在『セクシュアリティ/sexuality』の構成要素は4つとなっています。
- 生物学的性(biological sex)
日本では〔体の性〕と併記されています。 - 性自認(gender identity)
日本では一般的に〔心の性〕と併記されています。 - 性的指向(sexual orientation)
日本では一般的に〔好きになる性〕と併記されています。 - ジェンダー役割(gender role)
※日本での一般的なセクシュアリティの構成要素は「性表現」となっています。
※ 4つ目のジェンダー役割については日本では「性表現」となっているものが一般的ですが、ジェンダー役割が性表現と訳されたのか、性表現が日本独自の解釈なのかは文献を探しましたが見つかりませんでした。
ジェンダー役割については、宗教・文化・社会・国・地域によって大きく変わるので、日本独自にローカライズされたものなのですかね?わかる方で教えていただける方がいらっしゃれば嬉しいです。
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性表現とジェンダー役割
性表現(Gender expression)とは
性表現は、日本での一般的な『セクシュアリティ/sexuality』の構成要素の一つ、「ジェンダー表現」と表記する場合もある。
性表現とは、「自分の性(ジェンダー)」を見た目でどう表現するかです。簡単に言えば、見た目の「男らしさ」「女らしさ」。(見られ方と言っていいかもしれません)
「女性はスカート、男性はズボン(制服やスーツ等)」「女性は化粧をする、男性は化粧しない」などの見た目から、「俺」「僕」「私」などの言葉使いや、「しぐさ」などの振舞いも性表現と言えるでしょう。
ジェンダー役割(gender role)〔性的役割〕とは
ジェンダー役割とは、これは社会的・文化的に求められる(ある意味押し付けられている?)性的な役割であり、「男性らしい役割」「女性らしい役割」である。
例を挙げると「男は仕事・女は家庭」「男はたくましく・女はおしとやかに」的な行動を、「性役割を演じている」(文化的・社会的なジェンダー役割を遂行している状態)と言える。
ジェンダー役割(gender role)については、宗教・国・地域等、様々な思想やコミュニティにおいて男性らしさ・女性らしさの概念があり、何をもって男性らしさ・女性らしさと言うのかは、社会的・文化的背景によって相違がある。
まとめ
性表現については、自分が属する国・地域・コミュニティでの自分の性(セクシュアリティ)の見せ方(どう見せたいか)、見られ方(相手がどう見ているか、相手にどう見られたいか)になるので、自分や社会・文化の概念的な「男らしさ」「女らしさ」の外見での表現手法です。
ジェンダー役割については「理にかなっている・かなっていない」「時代に則している・時代錯誤」のものもあるので、一概にどれが正しいとも言えず、常に変化していくものであると考える。
※ ジェンダー役割(gender role)については、歴史上の観点から、女性蔑視・女性軽視・男尊女卑の社会的・文化的役割(間違った男性らしさ・女性らしさ)がまだ残ってる部分もあり、本人が「男性らしい」「女性らしい」と思う振舞いや表現、役務・仕事・労働等にも、「社会的に不適切なものもある」ことも認識しておかなければならない。
宗教・国・地域等、様々な思想やコミュニティにおいて男性らしさ・女性らしさには違いがあり、時代や場所が変われば全く逆のジェンダー表現になる場合もあるので、国や地域をまたぐ場合や、社会的・文化的な時代の変遷には注意が必要です。
Akabeko3
別記事:【セクシュアリティ】 とは
別記事:セクシュアリティの構成要素 1【生物学的性】
別記事:セクシュアリティの構成要素 2【性自認】
別記事:セクシュアリティの構成要素 3【性的指向】
この記事:セクシュアリティの構成要素 4【性表現】【ジェンダー役割】
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